Today’s Sagawa佐川先生がつづるブログ

「清須会議」

先日、三谷幸喜監督・脚本の映画「清須会議」を娘と観に行ってきました。

清須会議とは、本能寺の変によって織田信長が亡くなり、二条城で信長の嫡子・信忠も亡くなった後、事態収拾のため織田氏諸将によって清須城で行われた会議です。筆頭家老の柴田勝家と羽柴秀吉(後の豊臣秀吉)が後見に名乗りを上げ、柴田勝家は信長の三男・信孝を、秀吉は信忠の嫡子・三法師(後の織田秀信)をそれぞれ推しましたが、丹羽長秀が秀吉を支持したことで三法師が織田家の家督を継ぐことになりました。
武器もなく血も流さない、つまり斬り合いはないのですが、両派の思惑が複雑に絡み合い、巧みな心理戦が繰り広げられます。

歴史的史実を知っているとよりおもしろいですが、そうでなくても三谷監督作品ならではの軽快なおもしろさが随所にあり、楽しめると思います。
単なる時代劇ではなく、台詞などにも現代劇の要素が取り入れられていたりで、思わず「ぷっ」と吹き出してしまうおもしろさがあります。時代劇があまり好きじゃないという人でも十分楽しめますよ。
歴史の勉強にもなりますし、「清須会議」はおすすめの映画です。

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恋の季節

少し前の話になりますが、作詞家の岩谷時子さんが亡くなりました。
越路吹雪さんの「愛の賛歌」の訳詞や加山雄三さんの「君といつまでも」、ザ・ピーナッツの
「恋のバカンス」など、1300曲以上の歌を手がけた作詞家です。
若い世代の人も一度は耳にしたことがあるかと思います。

10月29日付の日経新聞のコラムにこんな話が載っていました。
昭和29年のブラジル。同じホテルに泊まっているフランスの若い俳優が歌手の越路吹雪に
声をかけた。「明日の朝早く二人でコーヒーを飲もう。」うなずいた越路さんは、約束を守ろうと
翌朝、眠い目をこすり彼の部屋をノックすると、彼は一睡もせず待っていた。
朝のコーヒーを一緒に飲もうとは一夜を共にしようという誘いなのだと、越路さんはやっと気付く。
この逸話を気に入ったのが、越路吹雪を家族のように支えた作詞家の岩谷時子さんだった。
こうしてピンキーとキラーズの「恋の季節」に"夜明けのコーヒー 二人で飲もうと?"の
一節が盛り込まれたのである。

"夜明けのコーヒー 二人で飲もうと?"にそのような意味があるとは知らず、子供の頃の私もよく歌っていました。今考えるとおもしろいですね。