陣痛に対する恐怖感や苦痛感が強い妊婦さんを対象に、
脊髄くも膜下麻酔+硬膜外麻酔併用による無痛分娩をおこなっています。
脊椎をつつむくも膜下に針を入れ麻酔薬を注入し、硬膜の外側にカテーテルを留置します。
母体血中濃度が低いため
胎児への影響はほとんどないことにくわえ、
局所麻酔のため妊婦さんの意識ははっきりしており、
自然分娩とおなじように喜びと感動にあふれるお産がかないます。
<無痛分娩をご希望の方> 健診時にお申し出ください。里帰り出産の場合でもご希望いただけます。
陣痛がやわらぐことで会陰や産道の筋肉の緊張がほぐれ、分娩の進行が円滑になり時間も短縮します。
赤ちゃんへの麻酔による影響はほとんどありません。陣痛がやわらぐことで母体の呼吸や循環が安定し、赤ちゃんが受けるストレスを減らせます。また、胎児仮死などのリスクも回避しやすくなります。
陣痛がやわらぐことで母体の過呼吸や血圧上昇が防げ、お母さんが受ける負担を減らせます。子宮破裂や産後出血のリスクも回避しやすくなります。体力も維持できるので産後の回復も早くなります。
万が一、帝王切開になった時は硬膜外麻酔をそのまま利用して速やかに帝王切開が行えます。
陣痛が7〜8分に1回おこるようになり、
子宮口が2~3cm開いていることが確認されたら入院となります。
血圧測定、脈拍測定、検温、検尿などをおこない、胎児と母体に異常がないかあらためてチェックします。
また、硬膜外麻酔による母体の血圧低下を防ぐための点滴をします。
子宮口開大してきたら、脊椎のあいだから硬膜外に
むかって針を挿入し、くも膜下に麻酔薬を注入していきます。その後、鼓膜外にカテーテルを挿入します。くも膜下麻酔がきれてきたらカテーテルを通して麻酔薬を入れます。
なお、麻酔は10~15分がたったあたりからゆっくりときいてきます。
母体の血圧や脈拍数などをこまかくチェックしながら、
分娩をおこなっていきます。また、麻酔薬の総使用量を少なくするため、
必要があると判断した場合は陣痛促進剤を投与します。
無痛分娩は硬膜外麻酔をする分娩方法のため、一時的またはごくまれに副作用をおこすことがあります。
そのため、次のようなかたには選択していただけません。